計算と実感

先日見学会を開催したお住まい。
真冬のこの季節にエアコン1台でも寒くない・・
とお伝えしたりしています。
最近は温暖化対策として省エネ基準が注目されたりしており
計算の値と実際の気温などが気になるところです。（よね？）
そこで　ちょっと確認してみました。
Ua値という性能を示す値から室温22℃で外気温度5℃の場合
2300wとの値になります。
これは6帖用のエアコンの暖房能力の範囲です。
ただし　Ua値は換気の損失は考慮されていないので、
別のQ値からの計算をしてみると。 3400ｗになりました。
6帖用でもカタログ値では対応可能なように見えますが
外気温が低いと性能が落ちるので　カタログの低温暖房能力を
参考にすれば 10帖用1台で計算上はまかなう事が可能です。
さて、実際の見学会ではリビングの8帖用のエアコンが
21℃（21に意味はありません）の設定で1日中（夜も）
運転していました。当日は真冬らしい気温でした。
結果、1階のリビングで2２～24℃、脱衣室で20℃くらい、
2階の吹抜け隣のフリースペースで20℃くらい、
2階の奥の個室で１７～18℃くらいでした。
結果的には計算との乖離は少ない、妥当な数値かとおもいます。
見学会では人は生活していないので、人からでる熱や　
炊事、入浴による熱, 天気の良い日の日射はプラスの
要因になりますね。（夏は逆ですね）
逆に朝方の最低気温時が0℃の場合は　マイナスの要因です。
こちらの住まいは吹抜けがあるので　2階まで暖気は
届きやすい間取り。エアコンから離れると気温がさがるという、
ある意味当たりまえな結果です。
現実は複雑で　間取りの違いの影響は大きいことが予想されますし、
個室のドアを開けっ放しにしておくのか、締めきっておくのか
でも全く違います。また、夏は涼しい空気は2階には登らないので
2階のエアコンは必須。完全に仕切りたい個室も個別に
冷房用にエアコンを設置したくなります。
個別に設置してもすぐに快適になるので、すぐ弱運転になるでしょう。
ということで　1台で性能的には　大丈夫ですよと言いつつも
現実は　複数台を設置することになります。
そうなると12帖とか14帖の大きなエアコンよりも
小さな6帖用を複数設置することが良さそうです。
今回も脱衣室にもエアコンが設置されており、とても寒いと
感じるときは両方のエアコンを稼働させ、快適になったら
1台は切ってしまうという使いかたもできますね。
エアコンの燃費も能力を大幅に下回る運転（低負荷）では
悪いようなので　大きなエアコンをゆるゆる運転するより、
小さなエアコンを運転するほうが良さそうです。
以上、長くなりましたが現実と計算との比較レポートでした。
参考にしてください。

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